伝統の醤油造り

黒澤醤油は明治38年(1905年)創業し、今も変わらず昔の杉桶を使用し蔵に住みつく天然酵母菌と乳酸菌、そして人の力と自然の力と長年の経験で黒澤醤油店の伝統の味を守り続けながら新しい事への取り組みにも力を注いでいます。
進化し続ける黒澤醤油をどうぞよろしくお願いします。

1. 塩水

醤油づくりに欠かせない原材料の一つが塩です。高い塩分濃度によって雑菌から守り、醤油づくりに適した微生物が活動できる環境を整えています。 塩をしっかりと溶かし、塩水にしたものを「仕込み水」として使います。あらかじめ桶に塩水を貯めておいて、さらに出麹の際に塩水を投入します。

2.原料処理(麹造り)

醤油の基本原料は大豆、小麦、塩です。蒸し上げた大豆と、丁寧に炒った小麦の二つの原料を混ぜ合わせながら、種麹(麹菌)を加え、麹室へ移します。
麹室で3日間かけ麹づくりをします。麹菌が繁殖しやすい高温多湿の環境をつくります。麹菌が繁殖をする過程で自ら発熱をするので、高温にならず低温にならないよう、30度の温室を保ち、一番手入れ、二番手入れと麹をほぐし、世話をすることで、大豆全体をうっすらと白く覆います。さらに繁殖が進むと黄色の胞子を生み出します。 麹菌が繁殖をすることで酵素を生み出します。酵素は醤油づくりに欠かせないものです。
塩水にして麹と混ぜ合わせます。高い塩分濃度によって雑菌から守り、醤油づくりに適した微生物が活動できる環境を整えています。

3. 発酵・熟成

麹と塩水を混ぜたものが諸味(もろみ)です。代々受け継ぐ杉の木桶に移しゆっくりじっくりと自然温にまかせ発酵・熟成をさせます。ここが最も長く時間を要する工程で、乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。四季の温度変化にゆだね1~2年熟成させます。蔵人は撹拌(かくはん)という作業で微生物の働きをしやすいようにサポートします。 大豆のたんぱく質をアミノ酸に分解し、小麦のでんぷんをぶどう糖に分解します。 その酵素のおかげで、うま味と香りに満ちたおいしい醤油に仕上がります。

4. 圧搾・貯蔵

熟した諸味から醤油を搾り出す作業が圧搾です。 諸味を一枚一枚濾し袋に入れ、何段も何段も重ねていき、上から圧力をかけて搾り出します。 搾りたての生揚醤油(きあげしょうゆ)は、醤油のよい香りが漂います。
搾られた生揚醤油(きあげしょうゆ)は、専門機関で分析をし、(塩分、旨味成分、酸味度、色度など)味のばらつきがなく安定した商品を供給できるよう貯蔵タンクに一時貯蔵します。

5. 火入れ

生揚醤油(きあげしょうゆ)に熱を加えます。微生物・酵母菌や乳酸菌などを失活させて、色を調えて醤油独特の香りづけをします。加熱することで火香(ひが)をつけるともいわれています。

6. 充填

最終工程の充填です。 150ml〜1,000ℓまでの様々な容量のボトルや瓶などに充填します。 最後に、商品の顔となるラベルを貼って完成です。

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